| 寄生虫名 | Clavella perfida（クラベラ・ペルフィダ） |
|---|---|
| 分類学 | 節足動物門、甲殻綱、カイアシ亜綱 |
| 宿主名 | スケトウダラ（Theragra chalcogramma） |
| 寄生部位 | 鰓 |
| 肉眼所見 | 鰓弁上に大きさ5-10 mmの虫体が肉眼で観察できる（写真1）。 |
| 寄生虫学 | 寄生性のカイアシ類である。2本の卵嚢を持ち、ブラと呼ばれる固着器で鰓弁に付着している。肉眼的に確認されるのは全て雌である（写真2）。 |
| 病理学 | 本寄生虫は宿主に悪影響を与えないとされる（片倉ら, 2004）。 |
| 人体に対する影響 | 人間には寄生しないので、食品衛生上の問題はない。 |
| 診断法 | 解剖して鰓弁上の虫体を確認する。スケトウダラには別種の寄生性カイアシ類Haemobaphes dicerausが寄生することがあるが、H. dicerausは宿主の動脈球まで到達する長い首を持ち、また虫体のサイズも大きいことで容易に識別が出来る。 |
| その他の情報 | |
| 参考文献 |
片倉靖次・桜井泰憲・吉田英雄・西村 明・小西健志・西山恒夫 (2004): 寄生性カイアシ類Haemobaphes dicerausおよびClavella perfidaがスケトウダラの成長・成熟に及ぼす影響. 日本水産学会誌, 70, 324-332. |
写真２．鰓から除去したC. perfida。
写真１．スケトウダラの鰓に寄生したClavella。